「ととのえる・はなつ・えらぶ」を滞在体験のテーマとし、光や香り、音、素材、器などを宿泊者自身が選びながら、日常の緊張から少しずつ解放されていく空間を設計しました。
修善寺の自然、歴史、温泉文化、伝統工芸を現代的な和モダン空間へと落とし込み、ただ宿泊するだけではなく、家族や大切な人と過ごす時間そのものを楽しめる民泊旅館を目指しました。
できるだけ壁や床などの表層工事を行わず、家具、照明、ファブリック、アート、小物の組み合わせによって、空間全体をコントロールできるようデザイン・コーディネートしました。
生成り、木目、緑、グレージュを基調に、竹林の緑や桂川の青、赤い橋を思わせる色をアクセントとして採用。木、籐、和紙、陶器などの自然素材や、伝統文様を現代的に取り入れています。
家具や照明器具にも統一感を持たせ、光と影、色、素材のバランスを整えることで、修善寺らしい静けさと温かみを感じられる和モダンな空間に仕上げました。
リビングは、食事、会話、読書、映画鑑賞など、滞在中の多くの時間を過ごす中心的な場所です。
低めの家具を配置して視線を広げ、開放感と落ち着きを両立させます。
深緑やグレージュを基調とし、若竹色、朱色、山吹色をクッションや小物に少量加えます。
プロジェクターを使用する際は、画面の位置だけでなく、照明の映り込み、遮光、コンセント、機器の収納場所まで計画します。
ゲームや本を置くことで、スマートフォンから離れ、自然に会話が生まれる空間をつくります。
リビングの一角にあるライブラリーコーナー。修善寺は文人や文豪に愛された温泉地であることから、静かに本と向き合えるライブラリーコーナーを設けます。
修善寺や伊豆に関する文学、自然、旅、アート、子ども向けの本などを選書し、宿泊者が自由に手に取れるようにします。 行燈のような照明や、手元を優しく照らす読書灯を設置することで、夜の静かな時間を楽しめます。
ダイニングでは、食べることだけでなく、器を選ぶところから楽しめる仕組みを取り入れます。
陶器、木の器、ガラスなど、異なる素材や形の食器を用意し、宿泊者が料理や気分に合わせて自由に選べるようにします。
寝室は見栄えよりも、安心して深く休めることを重視します。 生成り、薄墨、銀鼠、木目など、刺激の少ない色を中心にし、読書灯や足元灯などの小さな光を配置します。
ベッドの周囲には、スマートフォン、眼鏡、本などを置けるスペースと、充電用コンセントを設けます。 荷物置き場、通路幅、窓からの光、遮光性まで細かく検討し、複数人で宿泊してもストレスの少ない寝室にします。
和紙照明やリネン素材を採用すると、柔らかな光と自然な質感を演出できます。
温泉付きという物件の強みを活かし、浴室は身体を洗うだけでなく、心を整える場所として演出します。 石、木、墨色、生成りなどを基調にし、照明は眩しさを抑えます。
香り、湯気、音、光の反射まで含めて、落ち着いた温泉体験をつくります。脱衣所には、タオルや衣類を置ける十分な収納と、寒暖差への配慮が必要です。
洗面スペースは、和モダンの美しさと使いやすさを両立。和紙、木、陶器、真鍮などの素材を取り入れながら、水はねに強い仕上げや、清掃しやすい設備を選びます。陶器製の洗面ボウルは割れやメンテナンスのリスクも踏まえて選定します。
また、ドライヤー、タオル、アメニティ、ゴミ箱、着替えなど、それぞれの置き場所を明確にします。複数人で使用することを想定し、鏡の大きさ、照明、コンセント、動線にも余裕を持たせます。
玄関は、日常から非日常へ気持ちを切り替える最初の場所です。木、石、和紙などの自然素材を使用し、照明は明るく照らしすぎず、足元や壁面に柔らかな陰影をつくります。
竹林を連想させる縦格子や竹素材、修善寺の町並みをイメージした墨色の金物などを取り入れることで、扉を開けた瞬間にこの宿の世界観を感じられる空間にします。
季節の枝物や庭で摘んだ花を飾れる場所を設けることも効果的です。
トイレは独立した空間でありながら、宿全体のデザインと統一します。 生成りの壁、焦げ茶の木部、墨色の金物などを用い、和モダンで落ち着いた印象に整えます。
小さな和紙照明や、修善寺の風景・文様を抽象化したアートを取り入れることで、限られた空間にも地域性を持たせられます。 清潔感、換気、収納、掃除のしやすさを優先し、装飾品を置きすぎないことも重要です。
読書や静かな語らい、窓の外に広がる富士山の眺めを楽しみながら、自分のペースでゆったりと過ごせる2階のスペースです。
プランをご確認いただく際に、施工後の空間をより具体的にイメージしていただけるよう、3Dパースを作成しました。
家具の配置や色合い、照明の雰囲気、空間全体のバランスを事前に確認できるため、完成後のイメージを共有しながら計画を進めることができます。ここでは、その一部をご紹介します。
床材や家具、照明、カーテン、ガーデンアイテムなど、空間全体の統一感を考慮したコーディネートプランをご提案しました。
デザイン性だけでなく、使いやすさや過ごしやすさにも配慮しながら、各アイテムを選定しています。ここでは、実際にご提案したプランの一部をご紹介します。
静岡県伊豆市、修善寺の山あいに佇む一日一組のプライベートヴィラ。
富士山を望み、天然温泉に癒されハーブガーデンの香りに包まれる。
光や香り、素材や器に触れながら時の余白をゆっくりと愉しむ。
”明日のため”ではなく”今この瞬間の幸福” に満たされる滞在を。
インテリアコーディネートのご相談はこちらから
© Laugh style